140字で足りないこと

最近「うみねこのなく頃に」を始めました。

お題箱の質問回答

44.幾子ってなぜ一なる書を持ってたの?

 Episode8によると、絵羽の日記はウィッチハンターの手を渡り歩いて、最終的に八城幾子の下に来たということになってますね。偶然といえば偶然だし、超常的な力を加味して考えるなら必然だと思います。

 

43.EP2の全裸首輪など、ベアトリーチェの戦人への対応が酷いのはやはり憎さ故なのでしょうか。

 え? あなたは好きな人に全裸首輪プレイさせたくない派ですか?

 

42.EP4で縁寿が船長宅で量産さくたろうを見て「これが魔法なのね」とつぶやき涙を流しますが、この時縁寿は何を察したのでしょうか。「特別なぬいぐるみ」が「特別」ではなかったという事実はネガティブな情報だと感じてしまうのですが、縁寿は感銘を受けていた様子だったのがよく分かりません。

 あれは量産さくたろうという事実そのものよりも、「ネガティブな事実をポジティブに解釈する行為が魔法の正体である」ことに気付いた故のリアクションでしょうね。

 もちろん魔法の素晴らしさに心を打たれたわけではなく、その儚さというか、虚しさに涙が零れたのでしょう。

 

41.EP8漫画版のconfession~などで安田紗代の外見は紗音であるように描かれていましたが、実際の安田紗代の外見は紗音のようなものなのでしょうか? それとも理御のようなものなのでしょうか?

また、安田紗代は戦人にああ言われても、どうして生きのびるという選択肢がなかったんだと思いますか?

 ビジュアルについてはConfessionで描かれた通りだと解釈しています。基本的には紗音として生活していますからね。

 安田紗代が自死を選択したのは恐らく右代宮戦人が碑文を解いていないからですね。だからルールに従って本来の結果を受け入れたにすぎません。戦人を逃がしただけでもかなり運命に抗った方だと僕は思います。

 

40.ep2カノジェシ死亡後の嘉音くんは犯人じゃないのに!って幽霊状態になっている2人の描写の意味って何でしょうか?

 メタ的な話ならプレイヤーに向けたミスリード(ミスリードという言葉を用いると齟齬が生じるけど、まあぶっちゃけ嘉音が実行犯なので…)。

 ただ幻想の物語上では朱志香と嘉音はベアトリーチェに殺されてるので、そういう世界線の彼らだと思えばいいんじゃないでしょうか。

 

39.理御の性別はどちらだと思いますか? また、19年前の男はどのような解釈ですか?

 EP7での理御は性別:猫箱。駒の設定上、男の可能性が50%、女の可能性が50%という重なった状態で存在する人物なのだと思ってます。

 19年前の男は素直に男性だと解釈してますね。

 

38.バトラーとかバトラー大尉ってなんなんですか?戦人の種類何人いるんですか?

 バトラー大尉は右代宮戦人とは似て非なる存在だよ。顔が似てるだけ。

 戦人の種類という話になると、ニンゲン世界の戦人と、魔女(メタ)世界のバトラ(卿)が存在するわけで、まず2種類。そこに幻想存在である黒き戦人を加えて3種類。さらに各ゲーム盤の戦人を別キャラとして分別するとパターンの数だけ増えるかな……。

 

37.魔女になった縁寿はどのEPにでてきますか?
ツイッターで金色の服の魔女縁寿を見て気になったので質問させてもらいました。

 Episode3から縁寿は魔女なんですが、という話はさて置いて。

 金色の服装であればEpisode8の縁寿です。ただし漫画版オリジナルのデザインで原作には出てきません。ちなみに8巻に登場します。

 またPS3版では真実の魔女として紫を基調とした魔女服服デザインがあったり、パチスロ版のCGでも別のデザインが見られたりするので色々と触れてみては。

 

36.ドラノールとヱリカの関係ってEP8であっさり崩れてなんでー!?となったクチなのですが、考えてみれば二人とも、ドラは悪い魔女を狩る仕事が優先ですしヱは残酷な真実の方が大事で結構ドライな関係ってことでいいんでしょうか?

 ドライというか……方向性の違い?

 Episode8の古戸ヱリカは与えられた役割を全うしているだけであり、いわばドラマを演じているような感覚なのでしょう。一方でドラノールは黄金郷の一員として戦っているわけですから、もはや彼女たちは見えている世界の階層が異なっているのかもしれません。とはいえ、お茶会を見る限りでは親交は続いているようで。

 

35.魔法エンドの後の須磨寺霞ってどうなったんでしょうね?完全に縁寿側についた小此木に消された…?

 縁寿が小此木に右代宮グループを託した以上、小此木としてもわざわざ須磨寺家に関わるメリットはないはずです。ただし霞自身は須磨寺家からも厄介に思われているため、須磨寺家内部の抗争で消される可能性は考えられるでしょう。

 

34.ワルギリアは九羽鳥庵のベアトリーチェがいるころから六軒島にいるんですよね。アニメなどでは壺を直したりしましたし。 では、ロノウェはベアトに雇われたような感じだったはずですけど、いつからいるんでしょうか?

 ベアトリーチェが名前を受け継ぎ、魔女となってから召喚されたのがロノウェのはずです。そのため時系列的にはEP3冒頭よりは後でしょうね。

 ちなみに該当のシーンで登場するベアトリーチェは、幻想のキャラクターとしてのベアトリーチェであり、人間として生まれた九羽鳥庵のベアトリーチェとは別物です。九羽鳥庵のベアトリーチェは生まれたときから「ベアトリーチェ」の名前で呼ばれていますので。

 

33.EP4戦人が金蔵に向かって、金蔵の名前は世襲制であるという仮説で、【全人物の中で複数の名を持つ人物は存在しない】という復唱要求をして金蔵が復唱できなくて消えてしまうところがあります。これは別に金蔵の名前は世襲制ではなく、紗音が嘉音と名乗っていることに触れるから復唱できなかったんですかね?

 仰る通り、復唱できないのは金蔵の名前のためではありません。正確には「安田紗代」が「紗音」「嘉音」「ベアトリーチェ」という複数の名前を持つためですね。

 

32.えぇ~今日はね24時になったんですけれどもぉ~、うみねこのなく頃に誰も生き残れませんでした・・・なぁ~にがいけなかったんでしょうかねぇ~

 残念ながら、こういう悲しい結果で、終わりですね……。

 

31.好きなノックス十戒とヴァンダインを何個かあげてください

 そんな好きな食べ物みたいなノリで……。

 ノックスで好きなのは9条「観測者は自分の判断・解釈を主張することが許される」。「うみねこ」の本質に触れる箇所なので好きです。ちなみに原文に出てくる「ワトスン役」というのは「物語の語り手」ということらしいです。推理小説は読んだことがないので分からないんですけど。

 ヴァンダインで好きなのは11則「使用人が犯人であることを禁ず」。巷にあふれる「紗音犯人説」を一刀両断できる切れ味が素敵。ちなみに原文2則には「作中の人物が仕掛けるトリック以外に、作者が読者をペテンにかけるような記述をしてはいけない」とありますが、真犯人であるところの「魔女ベアトリーチェ」は「作者」であると同時に「作中の人物」でもあるので、彼女の語る魔女幻想はこれに抵触しない気がします。

 

30.偽書であるEP3以降はともかく、ヤス自身の手による事前犯行計画書であるEP1やEP2で縁寿が必ず親族会議を欠席しているのはどうしてだと思いますか? 急な体調の悪化が理由なのでヤスがあらかじめ欠席を知っていたとは考えにくいのですが…

 急な体調不良といっても霧江の実家(縁寿の祖父宅)に預けられていたくらいですから、前日や当日に欠席が決まったわけではないと思われます。欠席については絵羽が知っていたくらいなので、源次に伝わっていないわけがありません。

 実際メッセージボトルがどの程度の日数で執筆されたのかは不明ですが、あれらのシナリオが全て縁寿の欠席を前提とした上で書かれているのは間違いないでしょう。というのも、漫画版Episode8の6巻を読んでいただければわかると思いますが、物語のバリエーションとして「縁寿が出席(欠席)するパターン」が存在するわけではなく、そもそも彼女の殺人プロットの構想自体に縁寿が一切関与しないためです。

 安田紗代には縁寿を殺害する動機がありません。心中計画自体が縁寿の欠席を前提としたものであり、逆に言えば縁寿が急に体調を戻して来島するようなことがあれば、彼女は事件を中断したでしょう。それを暗に示しているのがEpisode8のゲーム盤だと考えられます

 

29.漫画版EP8の主張と原作版の真実に関する主張って微妙に違うと個人的に思うのですが、どう考えますか?原作の真実を暴くことの全否定で幸福な幻想を優先する形なのに対して漫画版は真実を読者向けに明かしてしまい右代宮家の真実、罪について向き合う形になったことに起因すると思うのですが。

 Episode8で一貫する主題は「個人の中にある真実」というものだと思います。客観的事実=「赤き真実」がどんなものであれ、縁寿の心の奥に押し込まれていた本当の願い=「彼女の真実」に気付くための物語という部分は原作も漫画版も共通しています。

 作中の「縁寿」の視点でEpisode8を眺めるならば、原作も漫画版も「客観的事実を知って、その上でどう生きるか」ということなので、話の方向性に違いはありません。問題となるのは、やはり仰る通り「漫画版は真実を読者向けに明かしている」という点でしょう。

 そもそも原作は「この物語を、最愛の魔女ベアトリーチェに捧ぐ」で締め括られている通り、「ベアトリーチェ」に宛てた物語だと思われます。つまり「残された縁寿も頑張って生きているから安心して眠っていいよ」というメッセージですね。

 一方で漫画版は、冒頭から「もう一人の大切なあなたのために」という文章で始まっている通り、「縁寿」に宛てた物語だと解釈できるでしょう。ここは恐らくメタ的なニュアンスを含んでいて、縁寿と同様に「うみねこ」の真相を求める読者に向けたシナリオでもあるわけです。

 漫画版において読者は真実を明かされ、作中の縁寿と同じポジションに立たされ、さらに縁寿自身も(原作での彼女と比較して)読者の心情に寄り添った言動をしてくれます。そのため漫画版の読者は原作よりも縁寿に感情移入しやすくなっているはずです(逆に原作はプレイヤーと縁寿を乖離させようと試みていた可能性もあるかもしれません)。

 結論として、原作も漫画版も「真実に対するアプローチ」について、描かれる角度は若干異なるものの、主張自体はそう変わりないと思います。ただ個人的な意見として一言申し上げておきたいのは、原作のEpisode8も「真実を暴くことの全否定」や「幸福な幻想を優先」をしているわけではないのでは、ということです。

 結局、人間の世界においては客観的に(マジョリティによって)掲げられた真実が必ずしも正しいわけではないですし、それが絶対の真実だと保証されるものでもありません。真実の探求も、天草十三の主張するように「自己満足」で事足りる話なわけです。

 縁寿は「自己満足」のために六軒島の真相を追い求めていたわけですが、彼女自身「何を以って満足するか」なんてことは分かっていませんでした。だからこそ戦人は縁寿を第8のゲームに招待して、「家族に戻ってきてほしい」という最初の願いを思い出させようとしたわけです。彼女の「自己満足」のためには「親族たちが生きているかもしれない」という真実が必要だったということですね。これは「幸福な幻想」で現実逃避せよという主張ではなく、自分の本当の願い=「個人の中にある真実」に向き合え、というような話なのだと受け止めています。

 

28.いつまでうみねこやってるんですか?

 誰か私を止めてください。

 

27.小冊子って今でも見れるんですかね…

 過去の小冊子を全てまとめた神本があるらしいっすよ(あの『我らの告白』まで掲載されている!)。

webaction.jp

 

26.EP2の制服ベアトはどういった存在ですか?幻想ですか?  なぜ制服を着てるんでしょうか?

 「制服ベアト」は出題編においては、Episode2とEpisode4に登場します。

 彼女の登場するシチュエーションは、基本的には盤上の人間に目撃されるときに限定されています。Episode2では楼座と真里亞や霧江が目撃し、Episode4で戦人の前に現れた状況でも「制服」を着ていました。つまりあれは「真犯人が変装したときの姿」と考えて差し支えないと思われます。変装の都合でドレスではなく脱着しやすい服装なのではないでしょうか?

 ただしEpisode2の礼拝堂で譲治や郷田の前に登場したときも、原作では「制服」なのですが、メディアミックスでは「ドレス」で描写されていたりとビミョーに曖昧です。

 

25.EP5でベアトの消滅と戦人がベアトのゲームを理解するのがタッチの差なのはなんであのタイミングなんですか? というかなんであのタイミングでベアトは消失してしまったんですか?

 それについては単純なことで、Episode5ではプレイヤーであるメタ戦人が死んでしまい、そのためベアトリーチェの存在する前提条件が崩れて、彼女も消滅してしまったのだと考えられます。戦人が死んだのでベアトは消滅し、そして当の戦人は一度死んでから真相に至ったと、そういう話ですね。

 

24.うみねこ紫の犯人は南條であってますか?  殺人動機はわかりませんが…答えはどこにあるのでしょうか…

 「うみねこ紫」の犯人は南條+共犯者です。それについては第2巻掲載の最終話にて語られています。ただし共犯者が誰なのかは作中では明かされていません。

 というのも読者が共犯者を特定してハガキで回答するというキャンペーンが開催されたのですが、それがどうにも途中で企画倒れしてしまっているようです。本来は企画終了後に、雑誌に解答が掲載される予定だったはずなので、はっきりとした答えは依然として明かされないままの状態です。

 さて、その共犯者ですが園芸倉庫で死んでいる人物が怪しいと思われます。注意点として「うみねこ紫」はEpisode8におけるベルンカステルのゲームとルールが異なっており、「犯人であっても死ぬ」場合があります。

 

23.うみねこのなく頃に翼「勤労感謝の日」にてベアトはワルギリアに老人用。ロノウェには小老用のプレゼントを用意しますがそれって、熊沢に老人用。源次さんに小老用って考えたら胸熱なんですけどあってます?

 そう解釈することもできるでしょう。塗り絵をしている源次はやや想像に難しいですが……。

 

22.理御は死んでしまうの?

 Episode7に登場する理御は、ベルンカステルにより「霧江に殺されるカケラ」から連れて来られた存在なので、「あの理御」は死にます。しかし別のカケラの理御なら殺されることもないかもしれません。

 

21.無限の魔女は、同じ人間を無限回数殺すって事は、何回生き返っても最後は殺されるって事ですよね…戦人は家族を取り戻して縁寿のもとに帰るって言ってるけど無理なんじゃ…

 結論から言うと可能です。

 本来、六軒島の事件のカケラは「一なる真実」しか存在しません。しかしベアトリーチェの「無限の魔法」によって、メッセージボトル=事件プロットの数だけカケラの数は増殖していきます。こうして「うみねこ」における無数の平行世界は発生するわけです。「無限の魔女」の本質は、単にカケラのパターンを増やす(色々な筋書きでの事件を生み出す)ことであり、最終的に同じ結果になる(結局のところ戦人は殺される運命)とすれば、それは別の要因によるものです。

 別の要因とは「絶対の魔法」です。そもそもベアトリーチェの「無限の魔法」はラムダデルタとの契約によって授かったものですが、それはベアトリーチェに「時限爆弾を作動させて島ごと猫箱に閉ざす」という「絶対の意思」があったからに他なりません。

 「一人を必ず殺す」とは、全ての平行世界において、一カケラの例外もなく必ず特定の人物を殺すという意味であり、すなわち全てのカケラで同じ選択をするということです。ラムダデルタの保証する「絶対の事象」によってベアトリーチェの魔法大系は成立しているわけです。

 しかしこの絶対の事象が示すのは、あくまで「地下爆薬の爆発」であって「親族全員の死亡」ではありません。実際にEpisode3の絵羽は生還しているので。……ということは、「爆発から全員が難を逃れる」という可能性は残されているはずです。

 さて、「ではメタ世界の戦人はどうやって縁寿のところに帰るのか」という話を始めましょう。実は「ひぐらし」で古手梨花ベルンカステル)が当たり前のようにやっているのですが、「メタ世界=魔女階層」から「カケラ世界=現実階層」へのダイブするという行為が「うみねこ」でも可能です。ちなみに作中における縁寿(エンジェ)の世界ループも同じ原理によって行われています。つまり、メタ世界でベアトリーチェとの戦いに勝利さえしてしまえば、メタ戦人も現実のレイヤーに戻ることができるというロジックは存在するのです。

 さらにベアトリーチェに勝利する=彼女の事件の謎を解くということは、Episode5のようにゲームマスターとしての権限を獲得できるということであり、それはゲーム盤の内容を任意に改変できるということです。そして親族たちが生還するカケラを紡ぎ、その世界にダイブすれば、メタ戦人は無事に縁寿のもとに帰ることができるというわけです。

 ただし、「うみねこ」本編の戦人は”あえて”それを実行していません。 

 

20.シエスタ兵達の戦闘分担がよくわかりません、教えてください

 そんなあなたに小冊子『Arigato for 556』がオススメ。

 00は敵遭遇時の制圧力に優れるため、斥候役として前衛で偵察などを担当します。

 45と410は遠距離射撃担当、シエスタ兵のメインです。45が測定役として地形を観測し、410が狙撃手として弾道を制御することで遠距離精密狙撃を可能にしています。

 556は分隊火力支援。火力と弾幕で敵の攻撃を抑制し、45と410が精密狙撃を行えるようにサポートします。

 

19.ひぐらし祭囃子編ラストに出てくる、美代子に両親と共に生きる道を示してあげた、大人梨花はどういう存在なのでしょうか?

 ひぐらしは原作未プレイです(3度目)。

 「大人梨花」。その姿はアニメで見た記憶がありますが、本当によく分からないので以下は妄想としてお聞きください。

 恐らくはベルンカステルに類似した存在でしょう。田無美代子の時代に出現している時点で、作中現実の時間軸を無視できる階層の「魔女」であることは間違いありません。

 では彼女は「うみねこ」のベルンカステルと同一人物なのか、という話になりますが、個人的には異なる存在であると考えます。なぜならビジュアルがあまりにも異なるためです。「うみねこ」のベルンカステルが依然として少女の姿なままなのに対して、「ひぐらし」の大人梨花は、その呼び名の示す通り大人の姿をしています。ということは彼女は、「大人に至ったカケラの古手梨花」から乖離した魔女なのかもしれません。

 

18.うみねこ登場人物でLong28さんの好きな外見のキャラ(男女まぜこぜ)とその理由を10人ほど教えてほしいです。

 ガートルード:クールビューティの体現。睫毛が長そうなところが最高。

 黒き戦人:主人公のカラバリはシンプルに燃える。夜の街みたいな色調がいいぞ。

 シエスタ00:モッフリした髪に埋もれたい。あと眼帯うさ耳というてんこもり。

 紗音:夏海ケイ先生による目の輪郭が素晴らしく素敵。芯の強さと美しさ。

 ゼパル:モノクロ調のファッションがクール。紫のアクセントもセンスがいい。

 八城幾子:夏海ケイ先生の作画に胸キュン。メガネはやばい。

 古戸ヱリカ:キュート&エレガント。ブルーとピンクの配色がとてもよい。

 ベルンカステル:比較的シンプルなロリータに澱んだ瞳のコントラストが好き。

 

 呂ノ上源次:イケメンの延長線上にある無骨な渋さがたまらない。

 

17.フラウロスというのは何者なのでしょうか

 小冊子「我らの告白」で登場した七十二柱の悪魔がフラウロスで、猫耳がキュートな女の子の姿をしています。

 さて、ベアトリーチェの眷属でも、ロノウェ、ガァプ、七姉妹などは、人物や現象、あるいはオカルトグッズなどという依り代をモデルに生み出されたキャラクターですが、フラウロスの場合は、「ベアトリーチェが新キャラを登場させようとして設定が組まれた存在」なので、「キャラクターの発案」が先行しているという特殊なパターンだと思われます。つまり彼女に依り代やモデルは特にありません。

 そういえば彼女には「ベアトリーチェと敵対する魔女」の眷属として召喚されていた、という面白そうなエピソードがあります。しかしそもそも「敵対する魔女」って誰なんだろう……。

 

16.long氏的にはヱリカの生前の彼氏は浮気してたと思いますか?

 浮気していたんじゃないですかね。恐らくヱリカは元カレへの詰問を通じて「他人の隠し事を暴く行為」への快楽を覚えてしまったわけですから、元カレにとって後ろめたい秘密は少なからずあったはずだと考えています。

 

15.うみねこのキャラで古戸ヱリカは悪役として登場したように思うのですが、ファンの間ではかなりの人気キャラのように思います。ファンのみなさんは、あのヱリカというキャラのどんな所に夢中になっているのでしょうか?性格が悪くて悪女だと思ったのですが……

 かわいいだろう?

 まあ、ヒール役というのは意外と人気が出るものです。さらに古戸ヱリカはEpisode5、Episode6を象徴する強烈なキャラクターなので、ファンが増えるのも当然と言えるでしょう。また魔法を肯定する方向に話が展開する「散」以降のシナリオにおいて、「謎を暴く側」の代弁者のようなポジションを確立しているのも彼女の強みです。

 ぶっちゃけ「うみねこ」なんてプレイしてる読者は、どこかしら性格が歪んでいる人が多い気がしますので、ああいう性格の悪ゥい娘にときめいてしまうのではないでしょうか。サドっ気があって調子に乗っちゃうクセに、根本的にはいじめられっこ体質なのとか、よくないですか?

 

14.子供時代の戦人は推理小説について語るくらいの小説好きなのに、EP1の戦人は霧江さんに教えてもらうまで、推理のことが頭にないのはどういうことなんでしょうか?

 子供の頃に夢中になっていたものは意外と忘れてしまうものです。特に戦人の場合は家庭環境が激変していますから、推理小説から離れしていてもおかしくはないでしょう。ただ、Episode5以降は読書家という側面が強調されているので、「推理マニアに探偵が務まるとは限らない」ということなのかもしれません。人が死んでんねんで!

 

13.ヤスってなんなの?

 「ヤス」はEpisode7のクレルの告白に登場するキャラクターです。このクレルの告白は、語り手(クレル=安田紗代)の主観で脚色された物語です。

 クレルの1976年において「紗音」とは、使用人としての理想を体現するイマジナリーフレンドでした。そのため「安田紗代」という一人のニンゲンから、「紗音」というキャラクターを乖離させる必要があります。そこで生み出されたのが「ヤス」という駒でした。

 実際の六軒島においては、安田紗代こそが、ヤスであり、紗音であったはずです。しかしクレルの内面世界では、「ヤス」と「紗音」は別存在であったため、Episode7でも別個の存在として描写されています。

 ちなみに、11月29日はファミコンソフト「ポートピア連続殺人事件」の発売日です。

 

12.ヱリカが戦人に指輪をつけるシーンがとても卑猥に思うんですけど、私だけでしょうか…
それとも指輪は何かいやらしいものの例えで本当は、えっちなやつなんでしょうか…

 セックスの暗喩です、たぶん。

 それはそうとして、該当の場面をバイノーラル音声で聞きたくないです? 僕は聞きたい。

 

11.ベルンカステルはどうやって生まれたのかが疑問です。

どこかのカケラの古手梨花がループを繰り返すうちに壊れてしまいベルンカステルになったのでしょうか?(古手梨花複数説)

それとも、古手梨花は1人でずっとループする間に、悪い心が抽出されてベルンになったのでしょうか?(古手梨花本体は1人説)

 最初に申し上げておきますが、「ひぐらし」は原作未プレイです。

 本題。「羽入」というゲームマスターの力によって、「ひぐらし」の古手梨花は雛見沢をループすることになります。ただし「なく頃に」シリーズにおいては「カケラ世界」という概念があり、数多の平行世界が存在するという世界観となっています。つまり古手梨花が同じ世界をループしているわけではなく、異なる世界を無数に渡り歩いていると考えた方が妥当でしょう。ギャルゲの異なるルートを周回プレイしているようなものです。

 この無数の「カケラ世界」を俯瞰できるメタ階層が、「なく頃に」における「魔女階層」というものであり、ベルンカステルやラムダデルタは魔女階層の存在です。

 さて、「古手梨花」は羽入によって数多の平行世界を体験しますが、それは「メタプレイヤーとしての古手梨花」であって、本来現実に生きていたであろう「古手梨花」とは異なる存在だというのが感覚的に理解できると思います。それは「ループしている古手梨花」が「元々そこにいた古手梨花」の意識を乗っ取っているようなものです。

 恐らく、この「ループしている古手梨花」こそがベルンカステルの正体だと思われます。無数のループを繰り返すことで人格が変容したのでしょう。

 ただ僕は「賽殺し編」の内容をほとんど知らないので、読了後には考えがコロっと変わるかもしれません。とりあえず現時点での解釈ということでお願いいたします。

  

10.十八を拾いともに生活した幾子と、魔法ENDで寿ゆかりと待ち合わせの際十八に連れ添った幾子の外見が同じ理由について、どうお考えですか。

 「魔女は老けぬものです」

 上記は漫画版で追加された台詞ですが、実はジョークというわけでもなく、まさにそれこそが事実としての回答なのだと考えています。「八城幾子」という人物は上位魔女であるフェザリーヌのアバター、あるいは作中現実世界における姿であり、そのため外見年齢が変わらないのではないでしょうか。ベルンカステルアバターである黒猫が不老なのとロジックは同じでしょうね。

 

9.ひぐらしの羽入とうみねこのフェザリーヌはどういう関係性なのですか?

 実は「ひぐらし」は原作未プレイでそこまで読み込んでいないので、ボンヤリとした回答になってしまいますが、ご了承ください。

 さて、本題ですが、「羽入」=「造物主フェザリーヌの魔女階層におけるアバター」だと思われます。

 そもそも「フェザリーヌ」とは何者なのでしょうか。Episode8では彼女は「魔女の域を極めた結果、造物主の階層にまで達し、触れてはならない境地に至ったために死の病に没した」とあります。

 これを理解するには、作中世界の階層構造を知る必要があるでしょう。基本的にうみねこ世界は「現実階層魔女階層造物主階層」という3つの階層で構築されています。右側に進むほど、より上位の階層となり、我々プレイヤーとの距離が近くなります。

 現実階層というのは、作中における人間たちの世界です。六軒島で事件が起こる1986年、縁寿が真相を追い求める1998年、八城十八と寿ゆかりが再開する数十年後まで含めて、この階層です。

 魔女階層というのは、いわゆるメタ世界。戦人とベアトリーチェが対戦する喫茶室や、黄金郷、ベルンカステルやラムダデルタたちが存在する世界が、この階層に該当します。この階層は作中現実世界に対して、常にメタ的です。

 造物主階層というのは、魔女階層よりも上位の階層です。つまり、この造物主の領域にいるのは、「我々プレイヤーと限りなく近しい存在」だと考えられます。あまりにもメタな階層のため、もはや「うみねこのなく頃に」という物語の内側には存在しない領域であり、そこに住まう魔女たちも(物語に描かれない以上は)プレイヤーにとって不可視の存在となります。

 この造物主に至ったフェザリーヌは「ほぼ竜騎士07」と呼んでもいいレベルの存在です。「ひぐらしのなく頃に」の作者はフェザリーヌである、と考えてもいいでしょう。(余談ですが、「うみねこのなく頃に」は、造物主階層に至った魔術師バトラによって編纂された、とするのが僕の解釈です。)

 さてさて、ところが「うみねこ」におけるフェザリーヌは、ベルンカステルたちと同じ魔女階層に姿を現し、物語の登場人物として話を盛り上げてくれます。実は、これこそが造物主の階層から、魔女の階層に「生還」したということなのだと思われます(作者との同化から、再び一つのキャラクターへと分離した)。

 つまり「ひぐらし」においてフェザリーヌは造物主階層に位置し、作者と同一の存在だったが、「うみねこ」では物語の登場人物としてランクダウンした、ということでしょう。そのため「ひぐらし」物語の内部にフェザリーヌは登場しませんが、「うみねこ」ではフェザリーヌは可視化されたキャラクターとして存在します。

 では「羽入」は何者なのか。彼女が「ひぐらし」の登場人物である以上、造物主領域の存在でないことは確かです。しかしながら「ひぐらし」現実階層の雛見沢においては、超常的な存在(オヤシロさま)として君臨しています。

 つまり、「羽入」はベルンカステルのような魔女階層の上位魔女だったのです。鬼隠し編綿流し編といった、それぞれの平行世界をカケラとして認識できることからもそれは明らかでしょう。

 魔女階層は造物主階層よりも下位の世界ですから、「ひぐらし」において造物主フェザリーヌが自ら物語に登場するために生み出したアバターが羽入だったと考えると、割と納得がいきそうです。もっとも羽入は角(記憶装置)にダメージを受けたことで人格変容を起こしており、キャラクターとしてはフェザリーヌとは似ても似つかぬ存在となっていました(このあたりはもう少し深く考えると面白そうです)。

 

8.私は…だぁれ…?

 いや、誰だよ。

 

7.海賊みたいな格好のヱリカはどこで出てきますか?

 Episode8です。原作では立ち絵差分がありませんが、PS3版だと海賊帽子を被った立ち絵が表示されます。もちろん夏海ケイ先生の漫画版でもちゃんと海賊帽子なので要チェック。また黄金夢想曲CROSSではSP乱舞技のカットインが海賊帽子ヱリカですね。

 

6.EP5でヱリカが隠し黄金を発見するが、黄金の所有権を放棄する。バトラに譲る。そして裁判でバトラに黄金の真実を使われてイーブンになるじゃないですか。
あれってヱリカが隠し黄金の所有権を主張して半分でももらってれば、黄金の真実で負けることはなかったってことですかね?

 ヱリカが黄金を半分所有していて、それにより親族の買収を行えていれば、そもそも黄金の真実が発動しないので、戦人はドラノールには勝てません。

 「提示された死体を金蔵であると認める」ということは蔵臼・夏妃以外の親族にとっては有利なことなので、あの場においては夏妃が金蔵の死を認めるかどうかによって、黄金の真実の発動が左右されるはずです。

 であれば、夏妃さえ買収してしまえば、黄金の真実を発動することができるわけですが、逆にヱリカがより条件のいいカタチで親族を買収していた場合、「提示された死体を絶対に金蔵とは認めない」立場のグループが形成されてしまいます。その場合だと「場の全員の承認」を得られないわけですから、黄金の真実は発動しません。

 もっともEpisode5ではゲーム盤のルールが根本から大きく変更されており、碑文を解いたヱリカに黄金が継承されるかどうか、疑問を挟む余地はあるでしょう。

 真犯人である「19年前の男」にとって、古戸ヱリカの存在はイレギュラーです。右代宮戦人が碑文を解いて当主を継承するというイベントは、あらかじめ仕組まれていたシナリオなのかもしれません。

 

5.EP7で語られる金蔵とベアトリーチェの下からの脱出は真実なのでしょうか?

 あくまでも金蔵が語る彼の真実なので、赤き真実での保証はされません。

 そもそも観劇者権限による「観劇」とは、「登場人物の主観に基づいた真実」を強制的に語らせるという行為だと思われます。

 たとえばEpisode7で語られるクレルの告白は、彼女の主観に基づいた物語です。そのためイマジナリーフレンドとしての紗音や、ベアトリーチェ、ガァプなどが登場します。金蔵の回想もこれと同じことです。

 しかしクレルのハラワタにおいて、金蔵が黄金の略奪を提案したと思しき場面が描写されます。原作では赤色のフィルター効果が掛かっており、この演出を上位世界による真実の保証だと解釈するならば、こちらが「事実」であると考えるのが妥当でしょう。

 

4.縁寿は結局飛び降り自殺で死んだんですか?

 自殺か他殺か、はたまた事故かはさておき、縁寿がビルから落下して死亡したのは間違いないです。

 しかし縁寿(正確にはエンジェ・ベアトリーチェ)はベルンカステルの介入により、何度も1998年をループしています。数多の平行世界のカケラにおいては、Episode4のように天草を引き連れて六軒島まで旅をするパターンもあるので、必ずしもビルの飛び降りで死んでいるわけではなさそうです。

 「結局」の話をすると、Episode8の魔法エンドで寿ゆかりとして活躍している縁寿は死んでいませんし、手品エンドで天草を殺害した縁寿も、少なくとも飛び降りでは死んではいません。

 しかし彼女はもはや「右代宮縁寿」ではなく、魔女たちとの戦いでループを繰り返した魔女の「エンジェ」です。であれば「右代宮縁寿」は、結局飛び降り自殺で死んでいたのかもしれません。

 

3.魔法エンドが好きですか?手品エンドが好きですか?

 魔法エンドが好きです。でも象さんの方がもっと好きです。

 余談ですが、手品エンドはもっと内容が濃ければなあ、と思います。並列するエンディングとしては、やはり、ちょっと物足りない。

 しかし手品ルートは、縁寿が航海者(ベルンカステルのような上位魔女)となることを暗示したシナリオだと(勝手に)思ってるので、彼女が次回作に登場する可能性に期待していきたいところ。

 

2.質問なんですけれど 「性善説」といううみねこのキャラソン?イメージソング?がありまして、ベルンが誰かに向けて歌ったものだと思うんですけど、その誰かがわからないんです。本編の考察とかではないですが、気になってしょうがないので意見を聞かせてもらいたいです。お願いします。

 特定のキャラクターに向けたものではなく、不特定のプレイヤー(つまり我々)に対する歌であるように感じますね。

 ただ、このイメージソング自体、ベルンカステルが本心を曝け出して歌っている……というよりは、あくまで第三者ベルンカステル性善説に基づいて解釈したものだと考えています。

 

1. ヱリカのツインテールはどうなってるんですか

 夏海ケイ先生のありがたいツイートを見てくれ。

 

 

その他、うみねこの質問がございましたら下記までお願いいたします。

(随時、こちらの記事にて回答していきます)

Long28さんのお題箱