140字で足りないこと

最近「うみねこのなく頃に」を始めました。

うみねこのなく頃に超絶ネタバレ記事

今回は「うみねこのなく頃に」の犯人の正体、そして人数の謎とかについて説明するよ。

 

 ★結局、うみねこの犯人って誰なんや?

ミステリーにおいてフーダニット(誰が犯人か?)は解くべき謎のひとつ。うみねこ作中では、犯人の明示こそされていませんが、特定は可能になっています。

ここで超絶ネタバレをすると、犯人はベアトリーチェです。

 

★なんやそれ? 結局犯人は魔女なんかいな!?

その通り。

とはいえベアトリーチェは事件の首謀者であり、実行犯は別に存在します。それこそがシナリオごとにランダムで選出される「共犯者」。

ベアトリーチェは黄金の所有者であり、その莫大な資産で親族や使用人を買収し、自らの手駒とするわけです。

 

★なるほどな。しかしそのベアトリーチェってのは何者なんや?

ベアトリーチェの正体についてはEpisode7で語られた通り。

潜水艦でイタリアからやってきたベアトリーチェ・カスティリオーニは金蔵と六軒島を脱出し、二人は子供を設けます。それこそが九羽鳥庵で育てられたベアトリーチェ

そしておよそ二十年後、九羽鳥庵のベアトリーチェは金蔵の子供を身ごもり出産しました。その子供は紆余曲折(九羽鳥庵のベアトリーチェが崖から落ちたり、子供が夏妃に預けられるものの崖から突き落とされたり一命を取り留めたり)を経て使用人・紗音として右代宮家に仕えることになります。それがベアトリーチェの正体といえるでしょう。

 

★つまりベアトリーチェ=紗音ちゃんなんやな?

いいえ、違います。彼女たちは同じニンゲンではありますが、「うみねこ」のシナリオの大部分において彼女たち二人はまったく異なった人物として扱われます。

なぜならこの物語の大部分は「ベアトリーチェのゲーム盤」だからです。

 

ベアトリーチェのゲーム盤? どういうこっちゃ?

作中でも、戦人とベアトが論戦を繰り広げる空間(通称:メタ世界)に対して、事件が繰り広げられる下位世界のことをゲーム盤と呼称していました。

このゲーム盤、元を辿ればベアトリーチェの執筆したメッセージボトルであり、つまり彼女によって創作された物語であるわけです。

問題はこのメッセージボトルがベアトリーチェ私見を交えて記述されたものであるという点。つまり我々が見せられていたのは「彼女の主張に基づいた世界」なわけです。

だから魔法描写が頻繁に登場するわけですね。それこそが魔女側の主張なので。

となると、紗音とベアトリーチェが別人として描写され、別人として扱われる理由もわかりますね?

 

★なるほど、それがベアトリーチェの主張やからやな?

そしてその主張は、ゲーム盤内においては赤き真実で保証することさえできます。なぜなら世界そのものがベアトリーチェによって生み出されているため、彼女の脳内設定が適用されるわけです。

ちなみに嘉音もまた「紗音ーベアトリーチェ」と同じ関係であり、いわば彼らは一人三役とさえ呼べる存在なのですが、ゲーム盤の上では全員がそれぞれ別人として存在しています。

 

★つまり紗音・嘉音・ベアトリーチェが犯人というわけやな!

惜しい。確かに紗音・嘉音として殺人を実行はしますが、あくまで真犯人はベアトリーチェ(名義)であり、他の二人は協力者であると考えるべきでしょう。

なぜならヴァンダイン二十則により「使用人は犯人であってはならない」からです(※原文でのニュアンスは少し異なりますが、「うみねこ」においては使用人が事件の黒幕ではないと解釈すべきです)。

 

★そういえばこいつらが同一人物なら在島者の人数はどうなるんや?

先述した通り、ゲーム盤上で紗音と嘉音は別人であるため、それぞれを1人とカウントします。金蔵は既に死亡しているので合計17人。特に変わりはありません。

 

★あれ? ベアトリーチェはカウントせんのかいな?

在島者の人数はあくまで「人間」に限定されます。ベアトリーチェは「魔女」なので人数にカウントされないわけです。少しズルいですが、そういうものです。

その代わりベアトリーチェは肉体を持たず、殺人の実行犯にはなれません。彼女のできることは幻想として君臨し、親族たちを買収して裏で糸を引くことだけなのです。つまり魔女でありながら、ニンゲンとトリックで事件を遂行しているのです。

 

★それじゃ、Episode6の「17人だ」はどういう意味なん?

Episode6のクライマックスでは、以下のように在島者の人数についての異なる赤き真実が同時に提示されました。

古戸ヱリカの主張「私は六軒島の18人目の人間」

戦人・ベアトリーチェの主張「古戸ヱリカを迎えても17人」

まずヱリカの主張に不審な点はありません。金蔵を除いて17人なのでヱリカは18人目なのは確かです。

では戦人たちの主張はどうでしょうか。一人足りません。この17人の在島者リストが実際には誰になっているのか、下記のとおり一覧にしてみました。

蔵臼、夏妃、朱志香、絵羽、秀吉、譲治、留弗夫、霧江、戦人、楼座、真里亞、源次、熊沢、郷田、南條、ベアトリーチェ、ヱリカ 以上、17人。

 

ベアトリーチェがカウントされてるやん!

そう、これこそが「うみねこ」の裏ルール。第9の晩に至ったゲーム盤において、ベアトリーチェは人間として存在できる(一方で紗音と嘉音は消滅する追記:必ずしも消滅するわけではないかもしれない)のです。

Episode3の南條殺しは、このロジックによりベアトリーチェが実行犯になっています。

Episode6でもベアトとヱリカの論戦中に第九の晩に至ったという記述があり、客室密室に隠れているのは「ベアトリーチェ」なので、ベアトリーチェが人間としてカウントされるというわけです。

ヱリカの赤き真実の人数宣言は「はじめまして」なので漂着時のもの。そのため紗音・嘉音が含まれ、一方でベアトリーチェがカウントされず18人となるのです。

追記:たとえば紗音・嘉音が第九の晩まで生存するパターンを考慮したら、上述のロジックは成立しないため、単純に肉体の数としてのカウントと解釈した方がよさそう。ただ当該シーンにおいては「ベアトリーチェ」としてのカウントで問題ないと思う。

 

★ゲーム盤の犯人はわかったけど、でも現実では留弗夫と霧江が犯人なんやろ?

留弗夫と霧江は便乗犯であり、本来の事件の首謀者はベアトリーチェなのに変わりはありません。

とはいえ、碑文が解かれたため事件は中断されているので、ベアトリーチェの事件はほぼ未遂に終わっています(仮に彼女が黄金や銃で親族の不和を煽ったとしても、別に買収しているわけではないので「ベアトリーチェのゲーム」という扱いにはなりません)。

もっともミステリーとして出題はベアトリーチェの事件であり、留弗夫と霧江の殺人は「解くべき謎」ではありません。ぶっちゃけ無視しても差し支えはないと思います。

 

今日はここまで。