ひぐらしのなく頃に業 「祟騙し編」考察 暫定版
■時系列の確認
6月12日
境内でバーベキュー
鉄平の帰還
6月13日
圭一のフラッシュバック
沙都子の遅刻(祟殺し編では3日間欠席している)
6月14日
沙都子欠席のため知恵が家庭訪問(これ以降、綿流し当日まで鉄平の目撃情報はない)
6月15日
沙都子登校するも昼食中に発狂
詩音来襲
児童相談所直訴(1回目)
6月16日
児童相談所直訴(2回目)
大石が北条家訪問?
6月17日
児童相談所直訴(3回目)
町会・園崎家の説得
6月18日
児童相談所直訴(4回目)
沙都子からの事後報告
6月19日綿流し当日
綿流し祭り
北条家での惨劇
■沙都子の思惑
皆殺し編と異なり救出後の沙都子には痣一つ存在せず、また祟殺し編のように沙都子に怒鳴りつける鉄平の姿を圭一が目撃したわけでもない
このことから虐待の事実はなく、沙都子による狂言の可能性が浮上する
ただし沙都子自身が「叔父に虐待されている」と主張したわけではなく、それ故に児童相談所も慎重な対応を進めることとなっている
教室での嘔吐を伴う発狂が沙都子の演技だと仮定して、しかし「虐待があるような素振りを見せる」「児童福祉士に虐待の事実を否定する」という二つの行動は矛盾している
しかし、圭一に鉄平を殺害するように仕向けるのが沙都子の目的だとすれば、この矛盾は解消する。なぜなら「沙都子が児童相談所に保護される=圭一が鉄平を殺害する動機がなくなる」からだ
6月13日の時点で登校するのは圭一に事態を把握させるためであり、その2日後、6月15日に教室内で発狂するのも圭一を焚き付けるためだとすれば筋が通る
■鉄平殺害を阻止する思惑
沙都子にとっての誤算は6月13日の時点で、祟殺し編における鉄平殺しのフラッシュバックが圭一に発生していたことだ
これにより圭一は沙都子の発狂を目の当たりにしても殺人を決意するどころか、むしろ詩音の衝動的な犯行を制止する側に回っている
つまり、このフラッシュバック(恐らくは雛見沢症候群の機能の一つ)は鉄平の殺害を阻止したい超常存在の思惑が介在していると考えられる
■綿流し当日の鉄平
「ひぐらし業」の語り手であろう圭一(基本的に圭一の視点で知り得た情報のみで物語が構築されている)本人が記憶を喪失しているため、綿流しの夜に現れた鉄平の存在が事実かどうかは判断に困る
ただ鉄平が大石に取り押さえられて連行されたというのは沙都子の証言でしかなく、沙都子に鉄平を殺害させる思惑があるとするなら、実際に鉄平がまだ北条家にいた可能性も十分に考えられるだろう
つまり圭一を北条家に誘い出して悟史の形見である金属バットを渡し、その後に(実際は最初から家にいた)鉄平に襲われるような演技で圭一を焚き付け、半ば強制的に殺害させる手筈だったのではないだろうか
ただし、あくまで圭一に鉄平を殺害させるのが目的であり、圭一の負傷は沙都子にとっても想定外。沙都子の思惑に勘付いた鉄平が先手を打って圭一を襲撃したのだと思われる